オリマスクを製造販売しませんか?

Would you like to manufacture and sell ORIMASK?

オリマスクはオープンソースの無償プロジェクトであり、誰でも自由に制作・製造・販売できます。オリマスクプロジェクトでは、次のような事業主さんを募集しています。あなたも一緒にオリマスクをつくりませんか?

  • 事業所の稼働が減っている工場

  • 注文が減っている食品加工所

  • その他、マスク製造に参入したい会社 など

オリマスクができるまで

不織布のプレス加工

国内の原料メーカーから送られてきた不織布を一枚一枚プレス加工して、オリマスクの形にします。

コロナ放電による帯電処理

高電圧のコロナ放電を行うことで繊維を帯電させて捕集効率を上げています。作業はクリーンルーム内で一枚づつ丁寧に行っています。

梱包作業

クリーンルームの中で梱包までを行います。帯電した不織布はホコリやチリを吸い寄せやすいので細心の注意が必要です。

出荷、そしてお手元へ!

宛先ラベルを付けて、いよいよ出荷です。逸早くお手元に届きますように。

参加条件

オリマスクの製造販売者になる条件は次の3つです。

  1. クリーンルーム(簡易クリーンルーム/ブースを含む)または空間的に区分けされマスク製造専用に管理できる清潔な空間があるか、新規設置できること。そこでの作業員の衛生管理(防止、手袋、マスクの着用や手指の消毒など)を徹底できること。また、その区画で有害物質を用いた作業を行っていないこと。

  2. コロナ放電設備を保有しているか、新規に導入して運用できること。(新規導入費用は10-100万円程度です、自動化の度合いによって異なります)

  3. 衛生用品の製造販売者として責任をもって運営管理できること。できれば医療機器製造業・製造販売業か、ISO9001シリーズの認証を得ていることが望ましいが、必須ではない。

Q&A

Q. 儲かるんですか?
A. 儲かりません。社会的価値に共感いただける事業者さんの参加をお願い致します。とはいえ工場の一部を稼働させて人件費を一部賄うことはできますし、独自の付加価値やブランドにより利益率を高める創意工夫の余地は十分にあります。

Q. 販売価格の設定に制限はあるのですか?
A. 全くありません。ブランドや付加価値により、利益率を高めていただければ幸いです。

Q. マスクを製造するために免許や許認可は必要ですか?
A. 特に不要です。日本ではマスクは医療機器ではなく、衛生用品(雑品)として扱われるので特別な許可は必要ありません。また、防じんマスクや防毒マスクなどの産業用の特別なマスクを除き、政府の検定制度や公的ガイドラインも一切ありません。しかし衛生用品であるため、クリーンな環境で作業を行うことが望まれます。

Q. 参加にあたり、オリマスクの管理団体に初期費用、運営費、売上の一部を支払う必要があるのですか?
A. 全くありません、全て無料です。

Q. 製造方法の詳細やノウハウは教えてもらえるのですか?
A. 基本的に全ての図面・ノウハウを無償で共有します。具体的には、トムソン型図面、各種材料・原反・資材の仕入れ先、コロナ放電加工機の仕様と設定条件、シーラー融着治具の金型図面、品質管理基準などです。しかしまだ製造方法が完全に確立しているわけではなく、試行錯誤しながら性能を上げる必要があります。そのような技術的な検証や議論を、互いに情報を出し合いながら進める事が必要になると思います。

Q. 何社くらい募集しているのですか?
A. 特に制限はありません。現状、5-6社から引き合いをいただいている状況です。

Q. 販路は提供してもらえるのですか?
A. ご希望であればこのWebページで販売できます。その他、参加企業の独自の販路でも自由に販売できます。

Q. 当社は印刷会社でUV印刷の前工程でコロナ放電による表面改質をしていますが、この設備は使えますか?
A. 直流でマイナスのコロナ放電であれば適応できる可能性があります、サンプルを使った検証を行いたいので詳しいお話をいただけますでしょうか。

Q. 今はどこが作っているのですか?
A. 宮城県石巻市のヤグチ電子工業株式会社の1社のみです。これから広げていきたいと考えています。

Q. 当社は精密電子機器製造業です、クラス10000程度のクリーンルームがありますが使えますか?
A. クリーンルームのクラスは問いません。また、簡易クリーンルームまたは空間的に区分けされた部屋があれば構いません。ただし、その区画で有害物質を用いた作業を行っていないことが条件になります。全国に1万カ所以上(※経産省資料より)あるとされる精密電子・機械の製造を行う中小企業の過半数は、そのような区画を有していると思います。

Q. どのようなプロセスで生産すればいいのですか?
A. まだ製法が完全に確立されたわけではありませんが、おおむね以下の手順を想定しています。ぜひ、プロセス自体のカイゼンや品質管理への積極的な関与をお願いいたします。クリーンルーム作業の範囲を{}で示します。()内はまだ詳細が未確定です。
・マスク部分:メルトブロー不織布原反→トムソン加工(複数重ね合わせ)→{コロナ放電処理→(摩擦帯電処理→除電処理→シーラー融着)→品質検査→パッキング}
・耳掛け部分:ナイロンポリエステル原反→細切り短冊加工(ロータリーカッター)→{品質検査→パッキング}
・その他副資材:鼻当てワイヤ(切断)

Q. 特許や意匠権は取得しているのですか?
A. していません。むしろ積極的に研究結果をこのWebページで公開することで公知化し、マスク製造に係る技術・ノウハウをパブリックドメインとして世に残したいと思っています。

Q. いつまでプロジェクトを続けるのですか?
A. 全ての職種に満足できる性能のマスクが安定供給されるようになればORIMASKの役割は終えると思います。その後は活動成果を文献・論文として残すことで、次のパンデミックに備えたいと思います。また、現在共同研究をしている途上国(インド、アフリカ、東南アジア等)への輸出や技術連携も行いたいと考えています。